開聞岳遭難記


 正月に開聞岳登山した。開聞岳は初心者向けの山で登山に3時間半、下山に2時間半とガイドにあった。それでも1時間のマージンを考えれば12時に頂上に着くには7時半に登頂開始しなくてはならない。遅れて9時出発になった。頂上には1時半到着予定だ。下山はいつも、ほぼ時間通りなのでマージンは30分も見れば良く3時間。頂上で30分くらいで休憩するにしても、5時には下山できるとアバウトな計画を立ていた。


 実際にほとんどの方はコースタイムで登るし、下山は私もコースタイムで降りれる。4時半には降りれるはずだった。急いで昼食を済ますと家内が騒ぐので時計を見ると1時半過ぎ 、『予定通りじゃないか』『今は2時半よ』、 私のガラケーはアナログ表示で見にくい。『カンテラ(ヘッデン)有るよな』 、持ってきていないとのことで 『俺がチープリーダーだ』宣言をした。 

   チーフリーダーは爺くさい サブリーダーは婆臭い♪ 

と言うでしょう。


 『通常は2時間半だが3時間半見積もれば最後は俺のカンテラだけになるが平坦になるから大丈夫だ』、先頭にカンテラ渡しても家内はその明かりでなんとかなる。私は甲賀忍者の末裔だから暗闇でも大丈夫のはずだった・・が・・。8合目までは私が先頭になり岩場の降り方を指導しながら下山だ。先に8合目に着いた家内が怒っている。しかし、登山は安全を確保しながらの下山以外の早道は無い。


 もし万が一、誰かが怪我をすればこの時間だとヘリが来るのは早くて明朝、ビバーグしなければならない。装備は無い。暗くなって足場も悪くなる。気持ちも焦る。どんなに時間が掛かっても慎重に降りる方が早道なのだ。辺りが真っ暗になると、私も忍者では無かったようで、2度ほどこけそうになった。怪しいところは先頭からカンテラを向けてもらって降りてきた。ふれあい公園の中央管理棟に到着したのはなんと7時半。

 

 原因を総括すると

1.ずさんな登山計画

2.装備の点検不良 

3.体力不足

4.8合目で引き返すべきだった 

5.冬の日暮れは早い

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