協調性ゼロ

昨夜は千円割引券のある蕎麦屋さんに行った。ここは美味しいのだが、忙しいときに作り置きの蕎麦を出す。おもてなしの時は別の支店を利用する。系列店なのだが店によって微妙に味が違う。好きなのは十日町の本店だが遠い。

帰りの車の中で今の格安旅行会社の企画が面白いと言う話になった。足で歩いて企画しているので面白い。焼津のミナミマグロは美味しかった。酒も米も美味しかった。でも、と家内は言う。旅行支援のついている間だけよ。その後は別の企画を考える。

家内が次女のところに行って角田山の雪割草を登山着でみて、竹田城跡に行く。喫煙所での会話が面白くない。旅の楽しみは見知らぬ人との一期一会の会話だが、全然楽しめない。さんざん旅をしてきてこの会話が醍醐味だ。

「新潟県人は嫌だなぁ」ここに根を下ろしたんだからここで生活するしかない。若い頃、南西諸島に定住を考えた事がある。お土産物屋さんを150万で買って、シーズンオフの冬はロッジを経営したら生活は何とかなる。

誰かいい人と恋に落ちて結婚したら子供が出来る。子供に二重生活を強いることになる。旅行者と話しているときは楽しいが、島民はみな親切で優しいが眼の底が笑っていない。

南国の強い太陽に照らされたビーチは綺麗だが、その背後に広がるうっそうと暗いジャングル。日本中、どこに行ってもムラ社会だ。私のような人間はどこに行ってもハブられる。

それならいっそ、マンションのようなこの新興住宅街は居心地がいいんじゃないか。

帰ってきて、微頭痛がして、「何やってるだよう」と叫びそうになる。いつもの病気でとても嫌な気分だが、お酒を飲むと和らぐ。和らいだ間にお風呂に入って、眠剤を強めて眠ると次の朝は何事もなかったような気分になる。

そういえば昨日は3時に目が覚めて眠れなかった。ムラ社会じゃあ生きられないなんてとっくに結論の出ている話である。一匹狼じゃなくて二匹狼として生きるしかない。あまちゃんの再放送を見ているのがつらい。

協調性ゼロ。上等じゃないか。

建前で少しは話せるようになった。

裏で陰口をきいて、建前で話す雪国の生活。

私たちは他人の家のことを詮索しない主義だが、それでは協調性が生まれない。

ホモサピエンスは群れを作って成功してきたが、私はネアンデルタール人のように暮らしたい。ホモサピエンスとも適当な付き合いをするが、イワシの群れのような生活はごめんだ。