イジメを受けた生徒は学校にセカンドレイプされる


 中2の頃に激しい暴行を受けたことがある。無人の神社に呼び出されて因縁をつけられた。私が子供の頃はケンカは普通。相手を怪我させてはいけない。弱い者を虐めてはいけない。という不文律があった。1人は上級生で1人はケンカ互角の同級生。勝てないので無抵抗で行くことにした。2-3発殴られてお終いと思っていた。


 しかし、彼らは違った。無抵抗と知ると暴行はどんどんエスカレートして行き、 気を失って目覚めた時は、すっかり辺りは暗くなっていた。体中が痛い。『明日、朝早く教務室に行って訴えよう』だが、夕食を食べに来ないことを不審に思った父に発見された。後にその時の様子を母は 『何処かの蜂の巣を壊したようだった』と表現した。すぐに入院させられ、父は警察に通報した。


 1週間の入院加療を経て、学校に行くと事態は一変していた。生活指導の教員は、加害生徒達をつれて全学年を回り、私がいかに卑劣だったかを訴えたようだ。教務室は 『学校に無断で警察権力の介入を許したのはけしからん』と言うことだったらしい。『包帯だらけの姿は大袈裟でヤクザのようだ』とも言われた。父は不登校を許さない。私は学校とケンカして勝たねばならなかった。


 2ヶ月後に行われる学力試験に焦点を定めた。当時、成績上位者は廊下に名前が張り出された。『優等生が問題児では学校の対面が保てまい』と言うのが狙いだ。


 その間も学校によるイジメは続いた。運動会の予行演習のマスゲームで些細なミスをしたら指揮台に呼びつけられ思いっきりビンタされた。鼻水が飛び散り教員は汚そうに手を振った。教室では産休代替えが単語テストのカンニングを疑い教壇に呼びつけた。私は黙って彼らを睨みつけた。


 警察が加害生徒を書類送検した。学力試験が校内1位だった。それから、学校の対応は変わった。 『普通に暴行障害事件でしょう!』 これが、学校にかかると、いかに隠蔽するかが問題になる。彼らは日頃、立派なことを言う。実際は、唯の知識奴隷で、こ役人でしかない。


 昔から学校でのイジメ問題は深刻である。学校に相談しても無駄なのだ。それは被害生徒が一番分かって居る。親に相談しても難しい 。親は学校に相談するしかないからだ。私のように大怪我を負えば警察も取り上げざるを得ない。それで悲劇が起きるのではないか。


 大川小の悲劇を、以前、取り上げた。裏山が避難区域になっていなかったための悲劇だろうか。しかし、市の広報車は津浪が迫っていることを知らせている。誰が考えても解る。それが出来ないのが学校だ。死ねば仏というが、原因ををしっかり究明することこそ、真の供養だと思う。


 学校教育を否定しているのではない。教育委員会を含めた管理体制に問題があると思う。教育とは不都合な真実を隠蔽する事では無いはずだ。確乎不抜、堅忍不抜 の精神を教えるところだろう。これが本当の、隠れ蓑ではない、自治である。


 このときの経験はその後の人生に大いに役だった。 逃げるにしかずも含めて、勝利への道を探し出せたからだ。人生は負けないことが肝要だ。

kazenotubuyaki4's Ownd