山ガール賛歌


山ガール賛歌


人みな花に 酔うときは

みなで楽しく 花を愛で

明るく笑う 山女

何処に憂いの あるものぞ


残雪残る 室堂に

間地かに聳(そび)ゆ 立山の

峰を仰ぎて 山女

服を求めに 街に行く 


四面山なる 尾瀬ケ原

夕日に染まる 湖(うみ)は映え

夜空を仰ぐ 山女

何処かいい人 居ないかな 



                   

出湯の窓に 夜霧来て

せせらぎに寝る 山の宿

ワイン片手に 山女

星を仰ぎて 明日を待つ


石楠花(しゃくなげ)谷の 仙ノ倉

桃色染まる 山を捨て

湯沢に下る 山女

新幹線は すぐそこに


みやま紅葉(もみじ)に 初時雨

暮雨滝(くらぞめたき)の 水音を

たたずみ聞くは 山女 

もののあわれを 知る頃ぞ