2017-12-27 14:44:06
昔、村境に道祖神がありました。ひどく風化していた気がします。時々、道祖神を見つけると、「ああこの先に集落があるのだな」と少し懐かしい気分にさせられます。
道祖神は村境にありそこを越えると異界です。成人してから村社会に数年住んだことがありますが、深い井戸の底のカエルのようなもので、隣の親父の腹がデカイとか、どこそこの親父はやせ細っているとか、まあ、そういう生活をしている。時々、異界から異生物が侵入しますが、しばらくは興味があるのか好意的ですが、やがて攻撃を始める。
白人は全般的に嫌いです。彼らは日本にいて日本語を話さない。山荘を経営していた頃、東大の学生さんがスコットランド人を連れてきて、囲碁を打ちました。棋力は四子くらいの差かな?。しかし、彼は互先を譲りません。それで、20目も30目も勝ってしまいます。
私も相当にに酔ってきて、とうとう、石を並べ直して、「こっちのほうが大きい」と言いました。頭の上で同時通訳してくれていたお客さんの、big scale という単語だけは覚えています。しかし、彼は納得せず。碁もそれでおしまいになり、いつもの飲み会になったのですが。
翌朝、彼は英語?で何か盛んに私に言いました。悪口を言っているようでしたが、ライオンが「グオー」と鳴こうが鶏が「コケコッコー」と鳴こうが知りません。相当、負けず嫌いな奴だなとは解りました。
9月に長野に旅行した時、日本に長く住んでいるドイツ人の女性に、穂高をまわるならレンタル自転車がいいと、アドバイスを受けました。2日酔いで頭が痛かったし、道祖神は嫌いなので、「バスで回る」と少し不機嫌に答えました。彼女も少し気を悪くしたかもしれません。
偶然、次の宿でもドイツ人がいて、「ドイツの方でしょう?」と言うと「オランダとドイツでは違う」という。先の彼女も同じことを言いました。この宿はイスラエル人のカップルと同室でしたが、私の見るところ男のほうはイスラエル人、女はヤンキーじゃないか・・。韓国人も同宿でしたが、とてもじゃないが、ドイツとオランダ人、ごときの差ではありません。
日本も地方によって人情が違います。諏訪市民と山形市民では違います。大体、寒いところほどねちっこいのですが、山形市民の明るさは何だろう?。こういうことを考えていると、いつも、私の中の道祖神体質に思い至ります。兄弟とも意思が通じにくくなっています。長女も次女も微妙、結局、振り返ってみると、赤の他人の古女房だけ?。そこから拡大して子供たちや孫まで含めると。家族。結局。道祖神になる。
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