里山におさなご眠る芽立ちかな
里山のしろくてあをき芽立ちかな
山の端や幼子眠る芽立ちかな
もの書けどものうい春の眠さかな
深水の美人版画や風薫る
春苗を植えよと思う怠さかな
北風や春の愁いの襲い来る
春疾風眩暈止メを服用す
大木と言う独活の木見たこともなし
春雨や漁港の海も静かなり
深水の美人版画の春の塗り
春のなぎ漁港の朝の忙しき
逝く春やコーヒー豆を吟味する
春の虹こういう時代も来るもんだ
かげろうの食を断ちても恋に飛ぶ
鳥曇り鳴きかう鳥は何処へ行く
酒の味わからなくなる蔵開き
人ごみも皆はしゃぎたる蔵開き
さくら散る江口だんごの縁台や
藤棚や孫の彼氏は苦労する
春時雨傘の置き場のあるやなし
花の雨このまま濡れて行こうかな
韓流は囀りうざしK-POPも
なまぬるいようず頭痛に腹痛し
春疾風湖岸に繋ぐ舟もなく
つちふるや唐はいまごろ大騒ぎ
痛いよと隣室のこえ秋雨滲む
芍薬の芽が育ち出す荒れ花壇
四月中炬燵で眠る猫と妻
樹下に積む花びらを見て山茶花と知る
世間では花冷と聞くがまだつぼみ
古希を過ぎ働く喜びはる桜
筍は消化するのか春美味し
チューリップ花壇に咲かぬは何年か
モクレンや礼装の婦人逝きにけり
ハナチラシ風神雷神まかりくる
春北風(はるきた)や老いの入舞いし損ずる
ドンキホテ春の闇より出べくや 山口青邨(雪国)
古希を過ぎ働く喜びはる桜
木の芽摘み山を駆けずるチコもいた
春闇や枕絵妖しく光増す
世間では花冷と聞くがまだつぼみ
樹下に積む花びらを見て山茶花と知る
清明節新し児らの香り立つ
枯れた葉をのぞくと小さきオリズルラン
朝寒く薄手のダウン衣更着ぬ (衣更着 寒いので衣を重ね着するという季語)
竜天に昇るといえど兆しなし (竜天に昇るは春の季語だそう)
懸案を多く残して四月来る
空腹を耐えるか否か朝霞
寒暖差桜も思わず落花する
花冷えに電子歳時記届きおり
音質も詩歌もみんな中ほどで それでもいいやPCも中古で
タンポポや花が散るまで除草せず
枯れ葉目立つオリズルランを外に出し 葉を整理して根に堆肥したき
春雨や歩くプールの水の渦
藍色は四十八あり春の海
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