落ちればガダルカナル

2017-12-28 14:46:16 


 叔父は志願し。近衛連隊に入り、さらに選抜されて、侍従武官候補になりました。試験の前に教官から『落ちればガダルカナル』と言われたそうです。ガダルカナルは嫌なので、必死に勉強して、10㎏も体重を落として、たった7人の中に生き残りました。一族の誇りなのですが、理解している人が何人いるか?。父も、中支戦線で、損耗率の激しい、軽機関銃手として生き延びた。


 私も必死に勉強して、ガダルカナル行きを免れたので、叔父や父の言葉は理解できます。『こんなところで死んでなるものか』それこそが、わが一族の誇りです。母が大腿骨骨折で手術を受け、退院して施設に戻りました。食事を受け付けません。水を欲しがりましたので、吸い口で与えようとしましたが、ケースワーカーさんはカップで飲めるはずですよ、とおっしゃる。


 飲めました。昼食の時間で、おかゆを食べようとしますが戻します。お友達の方が、『ご飯食べないの』と言われると、食べようとしたり戻したり。なんとなく安心しました。『ガダルカナルに行きたい奴は行けばいい』。でも、結局、私はアタフタするんです。

『こいっちばかのことで、へこたれる奴は、仲間にいんね』